(02/20)「もはやSFではない~太陽系外惑星に生命を探れ!~」

今日の三文会には、10人の方が参加してくださいました。

佐々木さんの宇宙に関する壮大な話を聞いて、皆さんで夢を膨らませました。

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1分間スピーチ

  • 白鳥さん(経済学部3年):有機農業のシンポジウムに行ってきた。有機農業の手間がかかるので、食料自給率に貢献しないのかと思っていたのだが、そうでもないみたい。シンポジウムに行って印象が変わった。有機農業推進法ができたらしい。
  • 神谷さん(法学部4年):シンクタンク内定者で飲んだ。変な人同士で日本を動かしていきたい。
  • 山本さん(教養学部4年):アメリカ人の先生の研究のアシスタントで神戸に行ってきた。阪神大震災の復興に、市民のつながりの強さがどのくらい影響していたかということを研究してきた。復興住宅では、65歳以上人口が半分を超えるような特殊なコミュニティがあった。インタビューの内容:どのような経緯で復興住宅にたどり着いたのか、など。
  • 野間さん(ロジトーイ):いろいろな人をくっつけていく、ファシリテーター的な役割を担っていきたい。
  • 秋本さん(法学部4年):先週まで学部試験を受けていた。中央アジアの政治という授業を取っていて、意外なことが分かった。イスラム過激派の対処に困っているという印象があったが、もっと複雑なようだ。
  • 比嘉さん(医学部4年):宇宙について語ることはできないです。月に土地を持っている。インターネットで見たら、2700円くらいで売っていて、がっかりした。
  • 佐々木さん(理学系D3):来年から東工大に行きますが、それ以降もできるだけ三文会には来たいです。今日は、太陽系以外の惑星の話をするのですが、木星くらいの大きさの惑星が270個くらい見つかっていて、あと20年後くらいに望遠鏡が発達して、第二の地球が見つかるのではないかと言われています。期待してください。
  • 古泉さん(工学系M2):学部時代は航空宇宙工学科にいた。宇宙へのロマンと、地道な効率向上にギャップを感じたということがあった。今日の話で宇宙のロマンを感じたい。
  • 伊藤(工学系M2):大学に入る前は航空宇宙工学科に進学して、宇宙開発事業団でロケットを打ち上げたりするような仕事をしたいと思っていたが、宇宙開発の予算が減少傾向にあるということ、ロケット打ち上げの実現までにはすごく時間がかかるということを知り、別の道に進んだ。しかし、宇宙への憧れは持っていて、宇宙旅行は死ぬまでにしてみたいと思っている。山崎大地さんという方が立ち上げた、宇宙旅行ビジネスに注目しています。(参考:http://www.liveinspace.net/interview/Yamazakisan/Yamazakisan1.htm

もはやSFではない~太陽系外惑星に生命を探れ!~

これまでに発見された惑星

人類初の系外惑星の発見は、Mayor & Queloz(1995)によって行われた。無名な研究者が発見してしまった。Mayor & Quelozは、論文の中で、”Hot Jupiter”と呼んだ。最近でもいろいろ発見していて、ノーベル賞候補にもなっているらしい。

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面白いもので、一個発見されるとどんどん発見される。全部で273個発見されている。

観測手法

273個のうち250個くらいはこの2つの方法。

ドップラー法

間接的に惑星の存在を知る。
恒星の周りを回っている惑星の存在によって、恒星がふらつくのを、波長の違いから観測。
Mayor & Quelozもこの方法で発見した。

トランジット法

間接的に惑星の存在を知る。
惑星によって、恒星に影ができるのを観測。

惑星形成論

円盤から塵が集まってきて、微惑星ができ、それらが集まってきて、大きくなる。
理論的には多様な惑星の存在が分かっていて、観測的にもその理論に合っている。多様な惑星があれば、生命も多様なはず。

今後イチオシの太陽系外惑星

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Super Earthが注目されている。それは、地球のような惑星で、地球の5~10倍くらいの質量を持っているもの。最近、相次いで発見されている。

地球は水素大気を持っていたが、軽いので飛んでいったと思われている。そして、酸化的な酸素の大気になった。
Super Earthでは、重力が大きいので、水素が飛んでいかない。還元的な水素の大気では、生命が生まれやすいといわれている。
地球も46億年前は水素大気だったため、生命が生まれた可能性もある。
水素大気の中に生命体がいれば、水素を吸って生きているはずであり、地球上の生命とはまったく違う形だろう。

系外惑星観測の将来観測

2010年からドップラー法、トランジット法による検出が始まり、今後10年間が観測のヤマだろう。今後10年間で、研究が進むはずなので、楽しみにしてください。

参考図書

観山正見「太陽系外惑星に生命を探せ」
井田茂「異形の惑星」

質問

  • 一番近い系外惑星までどのくらいの距離なのか?
    数光年です。
  • 直接見ることはできないのか?
    少なくとも自分たちが生きている範囲では無理でしょうねぇ。直接行ってみたりできないのかと言われますが、それはもっと無理です。
  • 生命の存在に水や大気は必須なのか?
    おそらく、必須だと思います。
  • 太陽系ではまだ惑星ができるのか?
    太陽系の外のあたりのゾーンは惑星の形成途中なので、今後30億年くらいの間にまだ惑星が形成されるはず。冥王星は、この前惑星を外されてしまったが、だんだんくっついてきて、惑星になるだろう。
  • どのくらいの精度でグラフが出るのか?
    大きな惑星であれば、ドップラー法は結構きれいに出ます。
  • どの国で研究しているのか?
    アメリカがメインで、ヨーロッパ、日本あたりですかね。日本では、すばる望遠鏡や岡山などでやっています。
  • 宇宙空間にも望遠鏡を作りますか?
    10年以内にはできるでしょうね。
  • 系外惑星にも名前を付けれるんですか?
    系外惑星に名前は付けていないですね。小惑星は発見した人が名前を付けていますが、関西人が暴走していて、「たこやき」とや「阪神タイガース」という名前になってしまった小惑星があります。
  • 宇宙には座標があるんですか?
    例えば太陽系には座標があると思いますが、詳しいことは分からないです。
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(02/20)「もはやSFではない~太陽系外惑星に生命を探れ!~」 への2件のフィードバック

  1. 伊藤陽介 のコメント:

    >佐々木さん

    今日は面白い発表ありがとうございました。
    壮大な夢を持って、研究に取り組んでいらっしゃることが伝わってきて、すばらしいなぁと思いました。今後も、何か大きなニュースがあったら、教えてくださいね。
    ブログ内の間違いは修正しておきました。

  2. 佐々木貴教 のコメント:

    佐々木です。

    今日はみなさん盛り上がっていただいてありがとうございました。

    > 一番近い系外惑星までどのくらいの距離なのか?
    > 1万光年くらいです。

    思いっきり嘘ついてました。光年と天文単位を間違ってました。
    近いものは数光年の距離にあります。
    すみません (^^;

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