今日は日本未来リーグ(http://www.iikuni.net/)の相川さん、平野さんに「政治家の育成活動、政治活動の体験」をお話し頂きました。
「松下政経塾」など、聞いたことはあるけれど自分の身近には感じられない。そんな政治に関する勉強を、分かりやすく説明し、体験させて下さいました。
日本未来リーグは、体験型の政治勉強会です。政治に関する理想を勉強していく勉強会が多い中、「それでは頭でっかちになる」と考えました。そこで、実際に模擬街頭演説を行ったり幟を立てる活動を行うなど、「形から体験する」ことで市民が政治家になるサポートを行う団体を立ち上げました。
一分間スピーチは、拡声器を使用して模擬街頭演説として行いました。それを録画し、動画で確認します。
「左右に動き過ぎ」「目線が近すぎる」「腕を組むと威圧感がある」など、これまで意識したことがなかった「しゃべる姿勢」に関する指摘を受け、人前で自分の思いを伝えることの難しさを実感しました。
その後は、食事を囲みながら政治に関するディスカッションを行いました。
今の政治が高齢者優遇なのは若い世代の投票率が低いから。政治家のやり方は非常に合理的である。
政治家が市民を知ることも大事だが、市民が政治にコミットしていくことも大事である。
また、「失敗」「安定を求める心」に関する話にもなりました。
平野さんは、自身が子供時代に貧しい生活を送ったからこそ会社経営をして豊かになるという目標をかなえることができた、と語って下さいました。
「失敗」は動き出すための糧である、と、手垢のついた言葉ではありますが、実際に体現した人に言われると重みがあります。
大企業は安定、中小企業は不安定、だから大企業に勤めれば人生安定で幸せ。そういう考え方に疑問を呈する議論もおこりました。
安定が幸せという定義は嘘で、そもそも安定の定義が分からない。生きることは変化することなのだから、不安定こそ生きているということなのでは? だから会社や環境がどうであれ変化して成長できる。そのような意見もありました。
経済的、肉体的な安定は幸せという人もいれば、お金は幸せのバロメーターにはいっさいなり得ないという人もいました。
私自身は変化が常に起こることは同意ですが、変化できる方向性を自分で選べる状況が「安定」であり、それが幸せなのではないかと思います。変化できないことや、主体性のない、押し付けられた変化は不幸です。
相川さんも転職を繰り返しているそうですが、「不安定な山の頂点にいるからこそ転がりだせる。安定な谷の真ん中におさまってしまえばもう動けない」のです。
その後は、のぼり組み立ての体験をしました。
選挙に限らず、スーパーの特売でさえよく見かけるのぼりですが、いざ自分で組み立てようとすると戸惑ってしまいます。
周りの通行人に気を配りながら、素早くにこやかにのぼりを組み立てる。
意外に難しく、組み上がったときにはそのまま選挙活動を始めてしまいたい気分になりました。
日本未来リーグがサポートして、実際に政治の舞台に立ち始めている方々もいるようです。
今回は形から勉強しましたが、最後には自分の思い、主義を貫くことが市民の心を打つようです。
そのときにも、大事なのは、人間は合理的な理論通り動くものではなく、非合理的な感情が大きく働いてしまうものだということを肝に命じ、地道に市民の声を聞いていくことなのだそうです。
BAPのお話を聞いたときも思いましたが、「政治」にしろ「科学」にしろ、関わっている人間が特権階級意識で閉鎖してしまうとそのうち行き詰まるのだろうなと思います。内部から外に働きかけて、ほんのさわりだけでも体験してもらうことで自分たちの分野を身近に感じてもらうことの大切さをあらためて思いました。
最後のまとめの一分間スピーチでは、最初の反省を生かしてみなさん堂々としたスピーチを展開していました。
そのうち誰か政治家に立候補しないかな!?
日本未来リーグのみなさんは、こういった勉強の場を多く提供して下さいます。
直近ですと16日(土)に原宿で街頭演説体験会を行うそうです。
その他にもHP(http://www.iikuni.net/)にスケジュールが載っていますので、興味を持たれた方はぜひご自分で体験してみて下さい!