今回は「20代のうちに知っておくべきお金の新常識」というタイトルで、某信託銀行勤務のさとうさん(仮)が、今後に備えてどうお金を使って行けばよいのか、個人的な見解を交えつつ、ここにはちょっと書けない裏話なども挟みつつ、楽しくお話くださいました。内容としては、①マネープランの必要性、②一生にいくら必要?、③ムダな支出を減らす(増やすより減らすほうが楽!)、④浮いたお金をどうするか、⑤まとめ、という順で話を進めてくれました。
まず、①マネープランの必要性では、我々の世代は経済成長の鈍化に伴う終身雇用崩壊、低金利、低成長、低福祉水準・・・、という親世代の常識が通用しない厳しい時代であり、給料も上がったり下がったり予測不能なので、自分でお金の知識を積極的に収集し、自衛していかなければならない!という話。人口推移を見ても、2006年をピークに減り、このままでは上の世代を支えられず、消費の減退も予測されるため、もはやお金のことは会社まかせ、とはいかないでしょう。
次に、②一生にいくら必要?ここでは、実際に結婚(専業主婦)、子供二人(大学まで)、余生はそこそこ海外旅行などもする・・というモデルケースを用いて、一生の中で大きなイベントにかかる費用を合計した結果を見せてもらいました。その額なんと、1億5000万~1億9400万円(子供が私立か公立かで変動)!けっこうな額ですよね・・。ではそれに対し私たちはいくらぐらい稼げそうかというと・・・、だいたい2億2000万円(手取り、大卒・大学院卒の平均)。つまり、この下手をしてこの差額以上使うと赤字になるかもよ、っていう話です。では、どうすればいいか。
ここで、③ムダな支出を減らすという話。減らすべきは住宅、車、保険、教育費等とのこと。具体的には、住宅は賃貸にして長期固定資産を抱えるリスクを回避、ガソリンに駐車料金にと金食い虫の車なんぞ持たずに公共交通機関を利用するかカーシェアリング・レンタカー利用、種類を見て無駄な保険には入らずなるべく貯金や公的保障でまかなう、教育費は子供が払うことも考慮、といった提案をされていました。やっぱりこれからはもたない時代ということでしょうか。
さあ、そしていよいよ④浮いたお金をどう使うか?1つにはもちろん貯蓄ですが、残りは・・・、そう、ぜひ投資に廻しましょう。投資というと怖いイメージもありますが、投資信託なら低価格(1万円程度)から始められ、小額の資金で多数の資産に分散投資が可能です。1つの株式、1国の株式ではリスクがありますが、動きの異なるさまざまな国の株式を組み合わせて投資することで、この20年間では1.65倍になる計算だったとのこと。ぜひみなさん、分散投資を始めましょう。
ということで、⑤まとめ。上記の節約で結局どれくらい効果が上がるかというと、合計生涯で8100万円節約可!ということです。ぜひ、実践していきましょう。大事なことは、親時代の常識は捨てること、収入を増やすより支出を減らすということ、何に金をかけ何にかけないか明確な哲学をもつこと、でした。先の見えない時代に生きていく世代である自覚を持ち、早いうちからお金のことを考えていかなければならない、と感じました。
江崎さん、ご苦労様です。がっかんの、もびパパです。
最後に投資信託を勧めるところは、さすが信託銀行の方ですね。(汗)
世界全体でWWⅡ以後の経済拡大の反動が来るとしたら、過去20年のトラックレコードでは役にたちません。何が無駄かを見極めるのは肝心ですが、賃貸住宅もカーシェアリングも、なかなか満足できる水準になってくれないのが悩ましいですよね。