今回は6月19日に、イタリアン野菜ビュッフェを開催された、農業サークル「実り」を主宰されている杉本芽久実さん(東大法学部4年)に、お話いただきました。
杉本さんの元々の関心は地域活性化。生まれは東京ですが、入学後に、各自治体を回る中で地域活性化に興味を持つようになり、その中で特に、農産物の流通経路に課題を感じ、サークルを立ち上げたそうです。
農的サークル「実り」の目的は、農・食についての関心を広めること。最初は時事性があるということで「政権交代と農業」というシンポジウムを企画したのですが、それぞれの立場・権威ある人による議論になったため、内容が分かりにくいものになってしまい、関心を広めるという趣旨から外れてしまいました。
そこで、もっと分かりやすく、楽しんで食に興味を持ってもらえる方法はないか、ということで模索していたところ、成田にある生産者連合デコポンさんと知り合って、そこに参加されている農家が、カポペリカーノに材料を卸していたという事情があり、今回の野菜ビュッフェ開催に至りました。
今回のコンセプトは二つ。一つは、消費者に価格、産地だけでなく、選び方にこだわりをもってほしい、ということ。そのため、野菜カードを用意し、各野菜の見分け方や、旬の時期など、普段あまり意識していない野菜の特徴について知ってもらう工夫をしました。またもう一つは、生産者にも「こだわり」をもってほしい、生産者と消費者の距離を近づけたいということ。生産者の方も参加して説明・直売の機会があるそうです。
参加者も農業、環境、地域活性化などに関わっている方が多かったため、質疑応答の時間では、非常に熱い意見交換がなされました。以前「農業という産業で見るか、農家という働き方で見るか、農村という地域で見るか、食糧という資源で見るかなど、様々な視点がある。だからこそ議論が難しい」と農林水産省の方がおっしゃっていました。大切なのは、それらに立つとどのように物が見えるのかを、少しずつ知っていくことではないでしょうか。「楽しんで、農業についても興味を持ってもらえたら」という杉本さんの立ち位置は本当に素晴らしいと思いました。
<6月19日開催当日のレポート>
以下、杉本さんより当日の感想です。
東大農的サークル「実り」でイタリアン野菜ビュッフェを開催した杉本です。当日は120人と、当初の予定を大幅に上回るお客様にご来店いただき、終始大盛況でした。多少込み合っていたものの、みなさまお料理を十分に楽しんでいただけたように感じております。
今回の企画のコンセプトである「食を通じて、農業の生産者と消費者との『顔の見える関係』をつくる」というものは、途中、お招きした生産者の方からスピーチをいただいたり、テーブルを回っていただくことによって、生産者の方とお客様とのコミュニケーションの場をもつことができたように思います、お客様からも『美味しかった』『またやってほしい』というコメントを多数いただき、次につながるイベントになったと思います。
初めての試みだったこともあり、運営サークルやレストラン側も対応にてんてこ舞いになってしまう場面があったことや、直売の売上が低かったこと、野菜の説明カードを作成したものの最大限活用できなかったことなど課題がありますが、これらを次回に向けてより良い企画を行う礎にしたいと思います。
ご来店くださった皆様方、本当にありがとうございました。
最近、農業につき関心を持ち始めましたLisaと申します。
10月より中国(北京)に住むことが決まり、野菜に
関心を持ち始めるようになり、色々情報収集に励んでいる中、
このブログにたどりつきました。
何かと色々ある中国での野菜選びにつき、何かありましたら是非是非アドバイスを頂きたく、どうぞよろしくお願い致します。