[2015年五月祭] 『真実』は人を救うのか――南アフリカにおける真実和解委員会の事例から見る真実と救済の関係

5/16(土)13:00~14:00

三文会運営のお手伝いをしております、吉立開途と申します。

今回、五月祭で発表をさせていただくことになり、かねてから興味を持っていた『真実和解委員会』(Truth Reconciliation Commisson)について拙いながらも紹介したいと思います。

真実和解委員会、あるいは真実委員会とも呼ばれる制度/機関とは、内戦や独裁などの人々を分断してしまうような悲劇があった国々で、再び人々の間に和解と信頼を取り戻すべく、過去の人権侵害に関する事実をフィールドワーク、インタヴュー、その他様々な方法で蒐集し、それを報告書に纏めて公開するためのものです。

ですが、崇高な理念には泥臭い現実が対応しています。巨大なテロルと憎悪に引き裂かれたばかりの国家で行う試みなので、それは当然なのですが、しかし底流しているのは、古今東西で変わらぬ人間の性と、それを超克するために人々の積み重ねてきた智慧です。

今回は、基本的にはブックレビューの形式でこの取り組みについてご紹介します。

底本とするのは、アンキー・クロッホ『カントリー・オブ・マイ・スカル』、阿部利洋『真実委員会という選択』です。
もし可能ならば人間の愚かさ、そしてその愚かさと終わりなき闘いを続けてきた人間の気高さを垣間見えれば良いと思っています。

【一分間スピーチ】
あなたは、どうしても許せない相手がいた時、どうしますか?

【発表者プロフィール】
東京大学理科一類から同文学部に進学、現在は東京工業大学社会理工学研究科で修士課程学生。

 

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